道中の木々が少し風に揺れている。きっと海もいい感じで吹いているはずだ。いつものようにコンビニで昼食を買い,港に向かった。
誰も来ていないかなと思っていたが,『風来坊』艇のバウが岸壁に近づいている。昨日の予告通りにエンジンのホースを交換しているらしい。声をかけても届かないだろう。
舫をゆるめ,アンカーローラーにかけてある引き寄せ用のロープを引く。ゆらゆらとバウが近づいてきた。潮が高いので一段登るようにヨットに乗り込んだ。
エンジンルームの蓋を開けてから,入口の戸を開ける。キャビンに入ったら,先ずは換気で,3箇所のハッチを開ける。かび臭い空気がすっと消えていく。エンジンをかけ調子を伺う。
ジブの取り付けを始めた。グルーブに入れながらハリヤードを引っ張る。風が少しあるのでだんだん重くなってきた。そんなところに『風来坊』艇長が自艇のメンテナンスを終えやってきた。お手伝いいただき,少々のトラブルを解決し,セールが2週間前と同じようにセットされた。
隣艇の風速計がカラカラと回っている。メンテは後回しだ。そこへ岡田浦のNさんがひょっこり現れた。
「乗りますか,少しだけ。」
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