高松の街並みを右舷に見たら,小豆島へのフェリーに注意しながら進む。
大島沖と兜島沖で変針。三本松沖のでかい網(今はないだろうが)さえ避ければ楽なコースだ。
いい感じで風が吹いてきた。ジブを広げる。3艇ともぐんぐんスピードを増している。こんな快適セーリングができるとは思ってもいなかった。
三本松沖には案の定ブイがまだ残っている。大きく迂回して港口に船首を向けた。
がらがらの港にらくらく着けた。
点検が終わったら,街へ出る。
香川に来てうどんを食わないわけにはいかない。『Blue Lagoon』艇長お薦めのうどん屋さんはあいにくの休業。少し離れた所に日祝営業のうどん屋さんがあったはずだ。
スーパーの『マルナカ』でいつもどおりにビールとスパークリングウォーターの買い出しをした。おかしかったのは3人ともレジを通過する時だ。みんな「ワオン」と叫ばせている。僕のワオンも随分残額が減ってきた。
僕と同じ泉佐野から『IZUMI』がやってきた。伊島に行く予定を変更して鳴門を越えてやってきたとのことだ。今日の宴会が楽しくなりそうだ。
風呂の開店を待ってみんなで銭湯に向かう。熱い湯が汗腺をさらに広げて心地よい。
『あうん』には予め電話を入れておいた。カウンターなら空いているとのことで,今日の夕食はそこだ。
ひっきりなしにお客さんがやってくる。『IZUMI』艇長が,引田の焼き鳥屋さんの話をしだした。聞けば聞くほど行って見る価値はありそうだ。
タクシーを呼んでもらってみんなで移動する。タクシーの運転手さんにも,「引田の焼き鳥屋」で通じた。一体どんな店なんだろう。みんなの興味が高まってくる。
さすが,『IZUMI』艇長!目のつけどころが違う。素晴らしい焼き鳥屋さんだった。タクシーを飛ばしてきたことが無駄にはならない。『Bonanza』艇長は,生大を頼んで意気揚々としている。焼き鳥はことのほかおいしく,女将と大将のしゃべりもなかなか楽しい。
1時間ほどで出来上がってしまい店を出た。目の前が引田の駅だ。ちょうどいい具合に三本松方面への列車がある。
遠足気分で三本松に着けば,長い夜はビールとウイスキーが癒やしてくれる。
男木港発 05:15
三本松港着 09:05
男木島と女木島の間を抜ける。
女木島には,高松に住んでいた頃,幼稚園の遠足で来たことがある。鬼の住んでいた洞窟がなんとなく恐ろしかった。 潮が押してくれて,艇速が伸びますね楽ちんですね。後ろは『Bonanza』。
今日の干満の差も大したことはない。ただし,暑い。
幼少の頃高松で過ごした僕はおでんには酢味噌と決まっている。辛子をつけて食べるのを知ったのはずいぶん大きくなってからだ。
ここのすじ肉がすごく美味しかった。柔らかすぎず硬すぎず。口に入れた時の大きさもちょうどよかった。 16時になったのでお風呂に行く。
ここの湯は熱くてよろしい。赤い蛇口をひねると絶対に水色の蛇口もひねって,うすめないといけない。最近の銭湯のお湯はやっぱりぬるいと思う。 三本松といえば『あうん』。
鯖の造りがあったので大満足。初めて食べたのは,クラゲの造り。食感は中華くらげと似ている。店は満席で,次から次へとお客さんがやってくる。1時間ちょっといた間に断られるお客さんが多数いた。取り敢えずカウンターが空いていてよかった。
『やき鳥』という名の焼き鳥屋さん。
絶対に探せないだろう店だ。『IZUMI』艇長の目の付け所が素晴らしい。 JR高徳線で三本松に帰る。旅情がさらに高まる。
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