ようやく粟島へ 両津港（佐渡島）〜粟島漁港

　出航に心踊る。

…が朝食メニューはいつもと変わらない。いや，生野菜を奮発したのだった。

　重く鈍い色の雲が空を支配しているが沖に出る頃には（きっと）どこかに消え去るだろうさ。

　ほれ，雲の合間に青い色が見えるじゃないか。

　湾口への吹き出しの風ともここいら辺りでお別れ。

　エンジンオフ。

　カラカラカラとペラが空転する音が聞こえてくる，5〜6kt出ている上出来の走りだ。アスターンに入れる。

　あらかじめAirvaneをセットしておいたのでServopaddleを下ろすだけ。

　いいなぁ，やっぱりセーリングは。

　空はますます蒼い。

　で，リンゴだがこれは赤い。

　粟島が見えてきた。風はますますよい。

　がらがらの岸壁に着ける。

　青いツナギの兄さんがいたので，

「ここは邪魔にならないですか？」

と問うと，作業の手伝いに来たので何とも言えないらしい。そこへフォークリフトがやってきた。オペの方は，

「問題ないよ，でもそこの漁船に組合長さんがいるから聞くといいよ。」

と示唆してくれる。それは好都合だ。

　組合長さん曰く，

「いいよ，そこだろ。」

　かくして安心して停泊できるわけでありました。お世話になります。

『Chic Rêve』での到着ビールもそこそこに真面目にメンテナンス。と言ってもエンジンオイルとフィルターの交換である。前回から94時間経過していた。

　汗をかいた後の風呂は格別で入浴後のコーンアイスはこれまた最高に美味い。

　神社へのお詣りは欠かさない。

　18時頃だったろうか村内（島内）の公共の放送が流れる。なんでも明朝6時にサザエの直売があるらしい。それは楽しみだね。

【粟島】を一杯やっていると睡魔が襲ってきた…

両津港（佐渡島）発　04:45

粟島漁港着　　　　　13:05（46.8NM）