昨晩の酒が心地よく熟睡できた。まだまだ眠れそうだが,出港は4時だ。ボサボサの頭を後ろに撫で付け,耳にかかった髪を指で払い,ウェットティッシュで顔を拭えば,シャキっとしてきた。
ハム4枚,スライスチーズ2枚,レタス数枚をパン挟みかぶりついた。
沿岸5NM上に漁具が設置されている。沖出ししようと舵を切ると,波に叩かれてさっぱり艇速が出ない。漁具設置場所の陸側を行く。
あまりの腑抜けの風にメインを下すこともあったが,ジブ展開後ぐんとスピードが増した。
おバカな僕は8kt台が出ていると喜びそのまま走っていたが,なんのなんのニュートラルに入れたって6kt半ばが出ているじゃないか。
羽幌礁辺りは漁船がたくさん出ていた。後ろから軽快な船外機のエンジン音が近付いてきた。
「どこから来たの〜?」
「大阪やで〜」
「すっごぉ〜,どこまで行くの?」
「回るつもりやで〜」
「ええっ〜,すっごぉ、頑張ってなぁ〜」
そう言ってから,元の漁場に猛スピードで帰って行かれました。
兄ちゃん,ありがとね。
ずいぶん前から利尻富士が見えていたが,撮ると見えない。
港内で浚渫作業中。警戒船から手で進路を指示している。VHFで確認すると,岸側に回り込んでも(水深)4mあるから問題なしとのことだった(実際には2.6m)。
係留場所は長さ20m,先に『sannaviki』が着岸,拙艇はアンカーを打って横抱きさせてもらう。『オリオン』は単独で着岸,やれやれ。役場から担当者がみえている。係留費270円也,お世話になります。
すぐ近くに日帰り入浴できる施設があった。
夕暮れ時に来ると(おそらく)浴場から夕焼けが見えるんでしょうね。
夕飯なんぞ食ってる場合じゃないぞ。漁船の向こうに,ほら,利尻富士が見えている。
留萌港発 04:20
天塩港着 14:30(57NM)