Friday, March 11, 2022

霞んでいました

 風は全く期待できないが,昨日一昨日と出ていない。何とかなるかなと舫を解いた。

 エンジンをかけているからセールはパタついていないだけ。

 沖に見えるのは,後から出た『東日流』。トロンとした海面だし,空と海との境界もはっきりしない。

 約40分間,艇速0のままで靄の海を楽しむ。プロッターの画面を拡大してみると赤鉛筆で塗りつぶしたような航跡しかない。

 小皺がササッーと広がった。ウインドベーンも敏感に反応し,ワサワサワサと進み出しすぐに3ktに達した。

 今日は概ねこんな海面だった。

 Sheet to tillerでの操船がずっと以前から気になっていたのだが,ようやくやってみる気になった。セットするのにデッキ移動の必要がないブームエンドからラインを取る方法で試してみた。

 ブーム末端のアイに,ラインをインクノットで取る。ガンネルからリードしたロープにはブロックが取り付けてある。このブロックにブームからのラインを通してティラーに連結するのだが,長さ(テンション)調節が必要となるので,ウインドベーンで使っているPendulum Sheet Lines用のクラムクリートに取った。これがWindwardのコントロールラインになる。
 LeewardにもWindwardと同じようにガンネルからロープがリードしてある。そこにバンジーコードを取り付けてティラーにつないだ。
 さて,上手くいくかな…おおっ,なかなか具合がよろしいとうかれていてはいけない,右舷から漁船がやってきている。針路が交差するのでタックする。

 タックした後の付け替えは,たいした作業ではなかった。
 バンジーコードは手持ちの1本だけを使ったが,複数にして張りが強い方がいいのかもしれない。また,今日は風がほとんどない状況での使用だったのでうまくいったのかもしれないし,風が強い時の方がより適しているのかも分かっていない。僕にとっては全て未知のこと。
 また,コントロールラインをジブシートから取る方法,そして今日のようにupwindではなくdownwindでの状況でも試してみよう。やっているうちに今日のセッティングが正しいのか間違っているのかも分かってくるといいかな。今後いろいろとやってみる気になってきた。 
 これでウインドベーンのsafety tubeが波でもがれても,このSheet to Tiller selfsteeringがバックアップとなる…

 空から青い色がなくなりグレーの面積が大きくなってきた。エンジンをかけて港に戻る。

Thursday, March 10, 2022

塗装日和でしたね

『LEIA』の船底塗装のお手伝いに浜寺へ向かう。いや,正確に言うと天下茶屋駅で『LEIA』艇長にピックアップされたのだ。さらに玉出駅で助っ人1名が乗り込んで万全の3人体制。早く終わるだろうなあ。

 1回目の塗りが終わったのでランチタイム。

 2度塗りしてもなお塗料が余っていたので3度塗り。
 きれいになりました。

『LEIA』艇長は焼き鳥が食べたいらしい。難波に出向く。
 四つ橋線難波駅から店へ歩いていると,べっぴんさんから「せんせぇ〜」と声をかけられた。新地の蕎麦屋に行く途中らしい。女将さんご無沙汰しています。またお店に行きますね。

 焼き加減がよろしかったです。
 純米酒を頼むと,「甘いですが…(よろしいでしょうか)」と親切に聞かれた。甘いの大いに結構,いや,日本酒は甘くないといけない。甘くて濃くとろりとしたのが求めている日本酒だ。
 ごちそうさまでした。

Wednesday, March 09, 2022

和名では到軽風と言うらしい

 今日は風なし予報なのでのんびり整備に勤しむことができる。
  ♪…教えのままに〜いそしまん♪は母校校歌の一部であるが,口を大きく開けて真面目に歌おうと努力はするのだが,ついつい♪…教えのままに〜磯じまん♪となってしまうのは悲しい習性だった。その「磯じまん」というのは社名でもあり商標でもあるのだが,先に知ったせいもあり,またそれにずっと慣れ親しんだきた僕にとっては,テレビで三木のり平がやる「江戸むらさき」(桃屋)のCMを見るたびに,「まねしか?なんじゃいなそれ?」が当時の思いだった。別に大阪中華思想じゃないのだけれどね。
 それはさておき,海面はベターっと鏡のようだ。

 海面にピントを合わせた物だから,捉えどころがなくボケてしまった。

 青空なんだがね〜どの艇の風速計も回っていない。

 ちゃんと挨拶をしておきました。よしよし。

 アンカーはスターンパルピットに跨がらせている。取り出す時も引き上げた後も大した苦労ではなかったが,海底の泥が食い込んだままバンジーコードを巻きつけるのは何度やっても気の乗らない作業だった。

 塩ビ管があったので取り付けてみるがサイズがぴったりだった。リングを下にしてシャフトを落とし,軽くチューブで押さえ込むだけで安定した。この塩ビ管の色はどうも苦手で,ハルによく似た色のビニテを巻いておく。

 紫外線を浴びる状況ではすぐに使えなくなる物が多い。ゴムを覆っている布が劣化してタンポポの綿毛のように飛散していく。海にも優しくないから廃棄だなあ。

 デコンプレバーを操作して手回ししてみようと…

 クランク棒はこのカバーを取らないと差し込めない。
 カバーは上と下の2箇所でボルト締めされている。上(見えている方)はすぐに緩んだ。

 あらら,下のボルトはドライバーが決まらない。覗き込んでみると,プラスの穴がバカになっている…続く。

Monday, March 07, 2022

ゆるゆる走る

 昼には絶対に風は落ちる。急いで乗らないと…せっかくヨットに乗り込んだのに朝のお勤めが中途半端だったらしく,漁協駐車場に走る。ついでにニャンコに挨拶しておいた。
  関空橋を抜けてくるヨットとすれ違う。同じ佐野漁港のヨットだが,この人はいつも朝が早い。僕が港に着いた時にはたいていすでに出港しているし,沖にすら見えない。

 関空橋ギリギリまで走る。

 さらに沖に紺色ハルのヨットが見えるが,メインセールしか揚げていないようだ。海岸沿い工場の煙突の煙はまだ横に流れている。あんまり沖出しせずに岸ベタの方がいいのかも知れない。

 タックして岸和田沖を目指す。
 少々動作が鈍くなってきたので,Airvaneを大に交換した。

 沖からエンジン音が聞こえてくる。二艘引きの漁船は隣の佐野漁港(北中)に入っていった。

 雲が空全体に広がってきたし,風も弱くなってきたし…帰って酒でも飲むか。

 昼過ぎに帰港した時はオケラをワッチしていることが多いのだが,最近は電波状況が厳しい。13時前にようやくチェックインできた。ありがとうございます。
 のんびり走っていたので考えていたこと多し。ロープの取り回しを工夫できないかと手持ちの備品を調べるが,ブロック,スナップシャックル,バンジーコードなど必要な物の数は足りていた。次回はそれらをセットして有意義な時間を過ごそうか。

Sunday, March 06, 2022

やることが散漫だなあ

 冬型で荒れるのは北日本だけの話で,ここ泉州地方の朝方はごく普通の風だったが,そのうちに上空から唸り音が聞こえるようになってきたので,やっぱり出なくてよかったなあ。

 そのままほったらかしにしておいたラベルを作り替えた(写真は間違った方)。実はテープライターのカチカチ音,アナログ感が好きなだけなんですけれどね。覗き込むようにしないと見えないからそのままでもよかったのだが,誰かが見つけて馬鹿にされるならまだしも,指摘したら気の毒だとスルーされたらちょっと悲しい。

 電気配線にはビニテでタグを付けてあるが,テープに予め記入してから貼り付ければいいのに,全く順序が逆でテープを貼り付けてから書き込んだりしているから到底文字とは思えないふにゃふにゃの模様しか見えないし,そうでなくても字が下手ときているから,一体何と何,どのスイッチからの線なのかが分からない物もあった。点検がてらこれも貼り直すことにした。
 右舷バース背もたれ部のロッカー内を整理した。

 機器の英文マニュアル(相当分厚い)もあったが購入以来一度も目を通したことがない。これは倉庫行きだ。

 中の物を全部出して掃除機をかけ,拭き掃除をした。

 気になる隙間がある。この上部にもあった。上部はギャレー側からきているようだ。
 下部のこいつはどこへつながる?はて,なんの隙間だろう?

 バースの下部にはバッテリーが収納されている。

 ここにも穴が開いている。どうやら上のロッカーとつながっているようだ。穴が通じているということは水が流れる可能性があるということなのだろうか(形跡もある)。ちなみにこのロッカーの前には別のロッカーがあり,まれに水が溜まっていることがあるのは(水が)逃げる隙間がないからだろう。
 バッテリーボックス内に水を誘導されちゃ,ちょっとどころかうんと困るのでシーリングしておいた。ロッカー内に溜まればすくえばいいだけのことだと思うのだが…

 オケラ休憩の後,倉庫に行く。

 4Lポリタンは3つ所有しているが,空になった2個にオイルを移し替えておく。合計12Lで,2GMのオイル容量は2Lだから,6回交換可能な量になる。オイルは約100時間で交換しているが,港めぐり,沿岸クルージングをしていたら100時間なんてあっという間に過ぎてしまう。さて,この容量で,どこまで,いつまで保つかな。
 ペール缶が随分軽くなった。

Saturday, March 05, 2022

ポカポカの海を走る

 今日はとりわけ暖かいし風も期待できる。いそいそと出帆の準備をしている様なんぞは小学生の頃とちっとも変っちゃいない。

 関空島アメダスでは風力4はありそうなのに,佐野沖では1じゃないか。風が強くなってから交換するのも気が進まないので,小さい方のAirvaneをセットしてきたが失敗だったか…ゆるゆる,セールはバタンバタン,う〜ん,いかんねえ,しばらく我慢しているとさざ波が一面に広がった。

 みるみる艇速が増し,6kt台が出ているので僕はご機嫌だ。
 近くにはヨット数艇,漁船はいない,エンジン音を発しているのはベイシャトル(神戸-関空連絡船)だけだ。

 コンスタントにいい風が吹いている。

 気分よく帰港し,お決まりのメンテナンス。
 4月からはちょっと長めのクルージングに出たい。3月のうちにやっておかなければいけないことを書き上げておく。もっともどこにメモしたかを忘れちゃ意味ないけれどね,いやいや,メモしたことすら忘れている可能性だったおおありだよね。
 新年度分の免税券を4/1から使えるようにするには,3/18(消印有効)までに府税事務所に報告・申請書類を送ればいい。とりあえず空になったポリタンク20L×4=80L分を給油しておく。あと2週間ばかりデイセーリングなら10Lも使わないだろう。
 ガソリンしかり,軽油価格の上昇も驚くほどでなんと118円/L。いやはや,港めぐりなんぞやっていたら,身体に入れる燃料代より高くついてしまいますなあ。

Thursday, March 03, 2022

ちょっとした作業で汗をかいたよ

 全日晴れマーク,道端の幟を見るとそこそこはためいている。さっさと出よう。

 青空。
 セールを揚げたり,ジブを展開したりしているだけで汗ばんでくる。ちょっと厚着をしすぎたかなと思っていたが,走りだすと風はまだまだ冷たくちょうどのレイヤードだった。
 クローズホールドでヒールが20°を越えたのでジブを少し巻いた。落とすと漁船群と交差してしまう。

 イカナゴ漁の漁船がたくさん出ているので針路に気を使う。

 1時間もしないうちに風が落ちてきた。ジブを全開にするが,フットがライフラインにまでかかっているので視界が悪くなる。風下側に座って下から覗くようすればワッチをしやすいが,できればそれが日の当たる側だといいのになあと虫のいいことばかり考えている。寒い時期は日当たりのいい方に座れば快適だが,安全を優先するとそういうわけにもいかない。追手の時はフットが上がるのでどちらに座っていてもワッチはしやすいが,佐野から追手で港外に出られる機会はまずない。

 関空島でも周ろうかと,数多の漁船群をかわし南下する(随分タックした)。しばらく行くとあれよあれよと風が落ちてきた。あっさり諦めた。

 動きが鈍くなったのでAirvaneを小から大に取り替えた。

 針路を変えたので俄然艇速が増した。そうなると朝から見えているクレーン船が気になってきた。
 
 AIS情報ではクレーン船そばのタグ2隻は停止している。それに向かっていくタグが1隻あったが,「デン」をしたかのように引き返して行った。もしかして洋上Uber Eatsだろうか…

 クレーン船方向へは真追手のため,一旦東進する。
 しばらく走って北上するが,あと4マイルなのにさっぱり近づかない。弱い風の追手で冴えない走りになってきた。もう少し東に行ってからタックすればよかったなあ。
 
 港口を目指すが,漁船優先時間帯(13時半〜15時半)に入ったため,ゆらりゆられてのんびり帰ればいい。
 関空連絡橋を吹き抜けてくる風がさっきより強い。あかんがなあ5ktも出てたら,はよう着きすぎる,もっと遅うてええねんで。

 弱い風の追手はなかなか辛いものがあるが,風向きが不安定ではなかったのでそれなりに走った。

 遠く明石海峡は霞んでいた。春になったのだと感じる。それは,自宅裏山からまるで煙のように発せられるスギ・ヒノキ花粉に悩まされる時期になってきた事を意味する。海に脱出するのが得策だ。