零時きっかりに雨が降り出す。メインマストにもオーニングを掛けてハッチを開けていても雨が振り込まないようにしたが,やがてビュービューと風が吹き出し,飛沫が凄い。予報通りの前線通過だ。
5時に起きて様子を見る。直ぐにでも出られる用意だけはしておく。
デッキに不思議なものが転がっている。?よう見たら燃料タンクの蓋やないか!たしか締めたはずやのに。バックステイが妙にぶらぶらしている。ターンバックルがユルユルや!ターンバックルは締めたらええだけや。もんだいは燃料に混じった雨水や。夜の雨は結構きつかった。油水分離計を見るが変化はない。タンクの底の方にはたんまりたまっているんとちゃうかな。波に揉まれて,そのうちに油も水もごちゃまぜになる?それはいつや?そらはどんどん明るくなってくるのに気分はだんだん暗くなってきた。やっぱり霊が乗ってんのやろか…
岸壁に打ち寄せる波しぶきが凄い。惣菜屋を教えてくれた漁師さんがまた来られて今日の風と波について話される。
「出たら,アカンで。」
9時過ぎ少し落ち着いてきたので出港。
不規則な波に翻弄されて,今日もさっぱり艇速が上がらない。一気に徳島入りを目指したが,3ノットとは我慢の限界だ。
進まないね〜。
お風呂の誘惑で方杭にまた入港。
先に淡輪のヨットが1艇停まっていた。舫を少し前にずらしてくれる。ありがとうございました。そこへボートに乗った漁師さんがやってきて,
「もっと前に着けたりよ。」
淡輪の前に停まっている漁船はこの漁師さんの船らしく,ギリギリまで着けてオーケーだよとわざわざ言いに来てくれたらしい。ありがとうございます。
後で,この漁師さんと話をしたのだが,数年前に太刀魚の干物をくれたおばあさんの息子さんだった。あーあの時のと覚えてくれていた。
岸壁から飛び込んでみんな夏の海を楽しんでいる。跳び込むシーンを写真に撮っていると,岸壁の上からお姉ちゃんが声をかけてくる。
「うわーっ,おっちゃーん写真撮ってるぅ。うちのも撮ってよ,おっちゃん。」
「はいはい,何でもしまっせ。」
うちのんで撮るんやでと自分のiphoneをお姉ちゃんは渡そうとするが岸壁が高すぎて届かない。網を差し出してiphoneを預かる。
「うわー網やって〜おっちゃん。」
「おっちゃん,ちゃんとビデオ撮ったら一回確認してや,おっちゃん。ほんで,次撮るんやでぇ,おっちゃん。」
「はいはい,何でも言うて。」
お兄ちゃん,お姉ちゃん,お兄ちゃんと連続ダイブ。
岸壁に戻るには反対側まで泳ぐ必要がある。Tが,
「海からヨットに乗り移って岸壁に戻ったら。」
と肝心な点は外さない。
「うわー,おっちゃんありがとう。」
…延々とおっちゃん,おっちゃんでした。
そこで,Tがぼそっと突っ込み。オッチャンちゃうでおじいちゃんやで。ほっとけ!
出島からのヨットが着いた。僕のヨットに横抱き。なんと先日僕の上架中にお会いした人でした。
お風呂,生ビール…
明日は2時に出て,鳴門を越えよう。
芳養漁港新港発 09:30
方杭漁港着 14:30
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