Friday, December 23, 2011

白金カイロはいい

「へー,カイロなんて使っていたんだ。」
東京創元社から出ている「現代登山全集 2 槍 穂高 上高地」にある記録,「厳冬期C沢右俣奥壁登攀 成城大学山岳部」には,取り付きでカイロに火をつけたとある。
高校生の頃,このシリーズの本を読んで僕たちの登攀意欲は高まった。
カイロとは高校の頃の僕には前世紀の遺物,お年寄りの使う物といった感が強かったが,この記録を読んで直ぐに買いに走った。いや,正確に言うとオフクロに買ってもらったのかもしれない。

僕の初めての冬山は17歳,北アルプスに行った。釜トンネル(上高地側の)出口にはまだ筵が被せてあって,出てすぐの所では雪崩で遭難が多かった時代だ。
10人用のカマボコテントに入り,飯の支度をする。寝袋は化繊のスリーシーズン用でエアマットを使っていた。
一息つくとカイロにベンジンを注ぎ,火を入れた。ほんわかと暖かい気がする。が,僕のそれは調子が悪いのか,すぐに冷たくなる。まるで,バッタモンを仕入れて,損をしたような気分になり,「やっぱり古いもんは役に立たん。」と諦める。カイロはそれっきり僕の冬山では使うことはなかった。

白金カイロはまだ発売されている。つい先日それをネットで買い求めた。
あの時の不調は使い方が悪かったのだろう。これがなかなか良いのだ。普段の生活で使うことはないが,ヨットに乗った時は使ってみようと思う。いわゆる使い捨てカイロなんかよりは発熱量も大きいのかもしれない。

No comments:

Post a Comment