Tuesday, July 14, 2020

最後はしごかれましたが,無事帰港しました 小笠原からの帰路

 本船との輻輳海域に強風,今までのようにずっと寝ているわけにもいかず,仮眠だった。
 3時に飯を炊いて,すし太郎ともずくスープ。やや満足。すし太郎にかけたもみ海苔は必携だね(湿っていなければ)。

 雨が降っているなと時折感じるだけで,けっこう楽に走っている。

 ジブがうるさいので,メインだけで走る。
 スピードが出過ぎて,風の最強時間帯に加太瀬戸に入りそうだ。『Wiz of Oz』さんからは,風は昼過ぎには落ち着くと聞いている。あの狭い海峡にこんな風で突っ込むのはごめんだなあ。
 海南沖で東に行って時間調整すればよかったのにちょっと北上し過ぎてしまった。和歌山港沖で東進を試みるが4時間ばかりもみくちゃで波をかぶるし土砂降りの雨。風は40ktオーバーか。こんなこと1日じゅうやってんのかなと取り敢えずはティラー持つ手の力を緩めた。視界が悪く海面全体の状況が掴めないのでコンパスを見ないと船首方向すら分からない。ガスの中から突然本船が現れたと思ったらすぐに見えなくなる。


 こんな所で東になんか行っちゃいかんのんだよね。

 4時間分の航跡。

 ふと左舷を徳島行きの南海フェリーが悠然と走っていく。あんまりバウも上下していない余裕の航海っぽい。
 11時ぐらいに少し落ちてきた。ようやく30kt以下か。
 2時間ばかり前にメインは下ろしている。チョロジブで西進を試みる。北に流されるのが少なくなってきていて,田倉崎は余裕で避けられそうだ。でも,油断していると一気にそっちに持っていかれるので要注意だ。
 チョロジブの効果絶大で,西への距離が稼げるようになってきた。
 ホンマにさっきまでの風が嘘のようにすっと落ち着いた。20kt越えぐらいだろうか。

 12時過ぎ,風の息をついてメインを揚げ(1ポイントリーフ),ジブを少し大きくした。すぐにまた強くなってきたので揚げるにはいいタイミングだった。おかげで一気に加太瀬戸を越えることができた。

 さっきとは別天地だ。視界もよくなったので,ティラーの手持ちを止めて,ウインドベーンに任せる。追手の20kt越えだから快適そのもの,1ポイントリーフ,ハーフジブで7〜8ノットでかっ飛んでいる。今回のクルージングの最後に一番素晴らしいセーリングができた。

 加太瀬戸,地丿島があっという間に後方に去っていった。

 たいていがっかりするほど風が落ちる関空島〜岡田浦・田尻間も,裏切られることなく気分よく走って関空橋をくぐる。

 着きました。
『Wiz of Oz』さん,『LEIA』さん,『東日流』さん,秀香さんが待っていてくれました。ありがとうございます。

 特に,『Wiz of Oz』さんからは航海中ずっと気象情報・黒潮情報など,Garmin inReach Miniやアマチュア無線を通してサポートしていただきました。帰路,紀伊水道〜加太瀬戸間の状況については連絡いただき助かりました。やっぱりすごかったですわ〜あの風。
 本当にありがとうございます。
『LEIA』さんには,お守りにとTHURAYAの衛星携帯を貸していただきました。試しに一度だけ使用しました。ありがとうございました。
 当初の予定では,GWに『Bonanza II』さんとのダブルハンドでした。コロナ禍で状況が変わり,まだ立派な社会人の彼は今回の時期には乗艇は無理でした。彼の積み込んでくれていた食料のチョイスが素晴らしく飽きない食生活を送ることができました。ありがとうございます。
 ネット(シーガル,オケラ,ドンタク)でも大変お世話になりました。1日3回チェックインしたことも何回かありました。みなさんと交信するのが楽しかったです。ありがとうございました。航海から帰っても港にいる時はチェックインします。よろしくお願いします。

佐野漁港着 15:20
(〜小笠原父島二見港より)
航行距離 忘れた…750nmは越えていたか?
消費燃料 20L/9days 
 往路 16L,復路 20L,合計 36L/17days
 往復約1400nmで36L,17日間だから,1日約2.1L。100日だと210L,300日だと630L…明らかに使い過ぎだ。エンジン使用は出入港限定と猛省。

2 comments:

  1. 毎日航海している気分でした!
    いつかは僕も小笠原に行きたいなぁ~!と夢ばかり広がります。

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  2. 小笠原,とってもいい所でした。のんびりしすぎると帰る,出航するタイミングを失いそうになります。あと1週間いてもよかったなと思っていますが,次の機会にします。

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